イラストレーターをやろうと思ったきっかけ

ブログを始めようと前から思っていたんだけど、Wordpressを立ち上げるのに時間がかかってしまった。

たぶん、僕はSNSに書き込むのが得意ではないし、 情報量が多いと色々考えすぎてしまう。そして最近はまた自分自身の進む方向を見定める時かもしれないという思いもあって、SNSをあんまり見ていません。すみません。

ツイッターに投稿するにしろ、ポンポンと言葉が出てこない。 実際、しゃべるのも言葉がスラスラ出てくるタイプじゃない。考えないと言葉が出てこない。きっとブログの方が適してるんじゃないかと思う。

自分を説明するのも得意じゃないし、ブログでもなかなか説明しきれるものじゃないとは思うけど、そういう場所がひとつあった方が良いんじゃないかと思った。とにかく落書みたいに自由に絵を描き、自分の考えや心境の変化などを整理する「自分の場所」を作りたいと思った。

自分が一番正直になれる、ある意味では懺悔の場所を作りたかった、と言えば大げさに聞こえるだろうか。そしてそんなものは誰も読まないかもしれない。

でも私は天に向かって叫びたかった。

こんにちは。

そういう訳で、あまりテーマを決めずに色々書いていこうと思う。でも最初はひとつの区切りとして、イラストレーターをやろうと思ったきっかけの話。

こんなタイトルで始めておいてなんだけど、僕は純粋なイラストレーターとは言えないし、結構な半端者だと思う。なので、イラストレーターを始める方が参考になる記事とかではないので、あしからず。

僕は長い間、印刷業界や制作会社でDTPを職業としてきた。DTPとは、desktop publishingの略で、早い話がパソコンを使って印刷物の紙面など制作する仕事である。

パンフレット、書籍、ポスター等、様々な印刷物を作ってきたが、一番長く携わったのは学参、いわゆる問題集などの学習参考書である。実際のところ、今もフリーランスとして学参やパンフなどの制作をやっている。そんな訳でイラストの仕事の割合が多いわけじゃないので、今でもイラストレーターと言えるかどうかわからない。

そういう関係である時期から、DTP制作の経験を生かしつつデザイナーとしてフリーランスで活動することを漠然と考え始めた。そこで、以前の職場で一緒に働いたことのあるフリーランスで書籍デザイナーをやっている先輩に相談してみた。そんな漠然とした甘い考えで相談したのも、今思えば申し訳ない話だと思うんだけど。

その先輩は僕が昔、落書きみたいな絵を描いてウェブサイトにアップしていたことを知っていたので、絵が描けるならイラストレーターになったらいいんじゃないか、と言ってくれた。それがイラストレーターという職業を意識した最初。

イラストレーターという職業があるというのはなんとなく知っていたけど、ちゃんと意識したことはなかった。改めて意識して考えてみると、絵を描くのが仕事になるのか?という実感としての疑問と、それが自分の手の届く範囲のことなのかどうか?という疑問もあった。

イラストレーターという職業については何にも分からないも同然だった。でも、デザイナーを目指すより、絵を描くことの方が向いているかもしれないと思って、とにかく初めてみることにした。

絵は好きでなんとなく描いていたけど、絵の勉強なんか全然したことがなかった。絵を描いて仕事にするという発想は、子供の頃からまるっきりなかった。多少描ける程度で、特に上手くはないのも自分でわかっていた。

だから手始めにイラスト雑誌を買ったり、ネットで調べたり、活躍しているイラストレーターを調べたりして、とにかく研究をした。僕は資本というものを持ち合わせていないので、学校に行くという選択肢は難しかった。どちらにしろ学校というものが苦手だったので、行けたとしても行ったかどうかはわからない。

だからとにかく独学するしかないと思って、スケッチ関係や色彩の本を買ってきて自分なりに勉強をした。ポートフォリオを作って、イラストレーターと名乗って少しずつ行動し始めた。失礼な話だとは思うけど、とにかく僕のような何もない人間は厚かましく行動しながら分かっていくしかないと思った。実績も学歴も経験も何もなかったので、売り込み先の会社で半ば呆れ顔で見られたりもしたけど。

なんとなく、工業高校しか行っていない自分はイラストレーターとして名乗っていいのだろうか、という引け目を感じた。

でもそんなことにこだわっていても仕方がないので、とにかくやってみるしかないなと思った。2013年ごろの話。