性格診断「16Personalities」の強さ

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ある本を読みなおしていたら、「マイヤーズ・ブリッグズ・タイプ指標」という言葉が出てきた。ユングのタイプ論を基礎にした性格診断テストである、とあった。以前読んだ時は特に気にとめなかった箇所だったけど、今回はなぜか気になった。最初に読んだ時は急いで読んで見逃していたのかもしれない。

僕はユング派の心理療法家である河合隼雄さんの本の読者でもあるので、ユングを基礎にした性格診断といわれると少し気になる。もしかしてネット上でその診断が出来るサービスがあるかもしれないと思って、「マイヤーズ・ブリッグズ・タイプ指標」で検索したら「16Personalities」というサイトを見つけた。

無料でその性格診断テストができるということだったので、これだ!と思ってやってみた。結果はなんというか、自分の事を知っているのか?と思うぐらい的確に思えた。「ちょっぴりゾッとする」と言われています、と書いてあるのは伊達ではないようだった。たしかにちょっぴりゾッとした。

この性格診断は12分以内にいくつもの質問に答えていくというもので、診断結果は大きく分けて「分析家」「外交官」「番人」「探検家」の四つのカテゴリに分類され、そのカテゴリの中でさらに四つのタイプに分類される。だから4×4=16で、合計16のタイプに性格が分類されるということだった。

もちろん、完全に性格がタイプ分類しきれる人なんていないけど、あなたに性格にはこういう傾向がある、ということが大まかに(かなり詳細に書かれてはいるが)分かるということだと思う。

僕も診断をやってみて結果が出たわけだけど、自分の診断結果がどのタイプだったか、ここに書こうかとも思ったが思いなおしてやめた。隠すわけでもないし別に書いても良いとは思うんだけど、僕の考えとしてはこれは自分と向き合うためのツールなので、他人に向かって「僕はこういう人間です」と発表するものでもないような気がする。

これは診断結果を読んで自分がどういう人間かをより深く知るきっかけ・・・・としてのツールなので、レッテルを貼るためのツールであってはいけないと思ったのだ。ただでさえ「正解は何か」みたいなことが多く言われてる時代なので、自分はそういうものに捉われたくない。

僕はどちらかといえば分類をするのはあまり好きじゃない。カテゴリ、タイプ分けは便利だが、それに捉われすぎるのは問題である。こういう分類で気をつけたいのは、他人にレッテルを貼ってしまうのはもちろんだが、自分にレッテルを貼って自分のマイナス面に捉われてしまうのは本末転倒なので注意したい。

それはともかく、僕の場合は非常に当たっていると思ったし参考になった。性格の弱点も書いてあるので耳が痛い所もあるが、自分でよく分かるということは当たっているということだろう。

そして、自分の行動はあながち的外れではないということが分かって非常に心強く思えた。長年、自分はなぜ効率が良いとも思えないことをやったりするんだろう?と思っていたことのヒントが掴めたし、自分自身のテーマが見えてきたことでさらに迷わず進めそうな気もした。このブログを始めたことも間違っていなかったと思えた。

行動は自分で選んでいるとはいえ、不安は必ずやってくる。いや、自分で選んでいるからこそ不安がやってくるとも言えるかもしれない。

「こんなことをしててなんになる?」

「きっと失敗するに決まってる」

「お前にはそんな能力はない」

という頭の中の声がすることは、何かを本気でやろうとしている多くの人が経験することだと思うけど(声がしない人はすごいと思うのでそのまま突き進んでいただきたい)、知っておくとそういう不安に流されにくくなる知識というものはあるので、知るということは大事なことだ。

そんな中で、自分の行動原理を知るということはとても役にたつことだと僕は思っている。

「彼を知り、己を知れば百戦殆うからず」

だからこの性格診断にもっと早くに出会いたかったという悔しい気持もあるが、それはそれ。今この段階で出会えたことはとても意味のあることだった。